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線状降水帯の予測が開始されます

今日、2022年6月1日より「線状降水帯」の予測が開始されます。


近年、耳にすることが増えた「線状降水帯」という言葉。

発生した「線状降水帯」を雨雲レーダーで確認すると一列に連なった赤や紫の雨雲が見られます。


最近になってよく聞くようになった線状降水帯という言葉ではありますが、その正体は「積乱雲」です。

夏の夕方になると、もくもくした雲が出てきて、「入道雲」などど呼び、その雲が出ていると「夕立するかも」という状況は、誰しも経験したことがあるでしょう。


この積乱雲が連続発生し、上空の風の影響で連なって帯状になったものを線状降水帯と呼びます。


この「線状降水帯」は、一度発生してしまうと毎年のように甚大な被害が引き起こされています。しかし、これまでは、線状降水帯の発生の予測は難しく、いつどこで発生するか分からないという状況でした。




そんな状況の中、線状降水帯予測精度の向上を喫緊の課題としていた気象庁より産学官連携で世界最高レベルの技術を活用し、船舶GNSSによる洋上の水蒸気観測等の観測強化や、大学などの研究機関とも連携した予報モデルの第1歩として、今日、6月1日から線状降水帯の発生予測の情報提供が開始されることが発表されています。


まずは、「半日前」に大まかな地域を対象とした発表の仕方となるようです。


減災には、まず正しい情報を得ることから。

もしかしたら大雨が降るかもということを「知っている」か知らないかで、避難行動にも大きな差が出ます。

半日前の予測であれば、「今日の夜中に大雨が降るかもしれない」ということを情報として得ることもできます。

まずは、自分の今いる場所に迫るかもしれない危険を把握するということを始めてみてください。



この線状降水帯は、これも近年よく耳にするようになった「内水氾濫」に直結する場合があります。

「洪水」と言われると「川」の有る場所で起こる、というのが一般的なイメージかと思います。

しかし、この「内水氾濫」は川の無い場所でも起こります。

雨量が下水の処理能力を上回った時に逆流してくるというような現象が起こるためです。

その発生をいち早く知るためには、


起こるかもしれない可能性を気象情報などでしっかりと把握し、

実際に発生してしまっている浸水は、より早い段階で気づくこと


が大切です。

身近な浸水を検知するセンサは、各社が様々なタイプが開発しています。

その各種センサを状況に応じて設置・情報の使い分けをすることで、より浸水被害の発生状況を細かにそしていち早く知ることも可能となります。


各種センサの比較資料はこちらのページからダウンロードいただけます

内水氾濫に関する資料はこちらから

気象に関する資料はこちらをご参考ください



まずは、事前の情報として、気象情報の細かなチェックを行うこと、雨が降りだしたら、色々な場所に設置されているセンサやカメラの情報を得る手段を確認すること。


正確な情報を得て、それを活用することができれば、より安心安全な社会に一歩近づけるのではないかと思います。

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